2011/11/17

シャットダウンできなくなった時に最初にすること

普段からパソコンのことで、相談を受けることがあります。本職は関係ないですが仕事柄、なくてはならない存在のパソコン。もう、20年以上ほぼ毎日、触ってきたので応急処置的対応は幾度となくしてきました。

先日も「突然、シャットダウンできなくなってしまった」と相談を受けて対処にあたってきました。


普通に作動しているけどシャットダウンできない

症状は普通に使える状態なのだけどシャットダウンしてくれない。電源長押しで強制終了。起動する時は普段通りに何の支障もなく立ち上がる。再びシャットダウンするけどやっぱり電源落ちない。画面はそのままで暗くもブルーにもならない、そんな症状。

なのでそれ以外は普通に使えていたのでしばらく(2~3日)は電源落さずに使っていたけど、本格的に修理に出す前に相談しようと声をかけてみたという感じでした。


困った時は検索してみる

PCはDellのVostro200 - Mini Towerでサポートが切れているかは分からない、OSはWindowsXPでSP3。早速、タスクマネージャ起動して作動中のアプリケーションをチェック。

・・・何も動いていない。

こんな時はセキュリティーソフトを切ってみる。

・・・症状変わらない。

自力での解決を早々にあきらめてGoogle先生に聞いてみる。

「XP 電源が切れない」で検索をかけてみたら、microsoftサポートの「WindowsXPでコンピュータの電源が切れない場合の対処方法」が目に付いたのでさっそく試してみることに。


問題を解決する4つの方法


microsoftサポートには4つの解決方法が載っていました。



●「APMを有効にする」を試します。
APMとはPCの電源管理に関する規格でアプリケーションで電源の入り切りを管理できるものです。
コントロールパネルから「電源オプション」を選択。「電源オプション」のプロパティには「AMP」のタグは無い。ていうことは、これは関係ないので次の方法へ。

●「タスク マネージャを使用して、すべてのプログラムを終了した後に電源を切るには
これは先程試しました。ちなみにタスクマネージャはタスクバーを右クリックで選択するか、「Ctr」+「Alt」+「Delete」で起動します。

●「Safe モードを使用して、問題となるデバイスおよびドライバを確認するには
これが本命だろうなと最初から思っていました。
上の2つの方法は電源を落さなくてもできたので、まずはそれから試しただけで、トラブルはおそらくデバイスの不良からくるものだろうと、部品の交換は免れないなと思っていました。なのでその原因だけでも突き止めてあげないと、そう思い、早速試してみました。


予想だにしなかった展開が・・・


電源長押しで一旦強制終了。電源ボタン投入でwindows画面で「F8」ボタンを押して「Windows 拡張オプション メニュー」から「セーフモード」を選択。起動後はシャットダウンして再び通常の方法で起動し、C ドライブの「 Windows」 フォルダに保存されている「Ntbtlog.txt」ファイルを開いて問題のデバイスを確定すればお仕事完了!

・・・のはずでした。

全然、立ち上がりません。あせりました。HDDのランプも時折点滅するだけです。黒い画面に白いカーソルがチカチカしています。

「本格的に壊れましたか?」
「さぁ、どうなったんでしょうね」

なんか、気まずい。俺が壊した感が漂っている。

再び、電源長押しで強制終了。「立ち上がってくれ」と祈りつつ、通常モードで起動。

ちょっとだけ、緊張した空気が流れましたが無事、起動です。

この方法が駄目なら後は「BIOSのアップデート」しかありません。
BIOSは素人には扱えない代物、一歩間違えれば取り返しが付きません。自分のPCならそれでもやりますが、人様のPCを好奇心で駄目にすることはできません。

後は正式にサポートに依頼した方が良いようです。サービスタグをさがしてメモを取り、DELLのサポートの方法を伝えます。

何の役にも立たなかったのですが、お茶を入れていただいたので少しばかり世間話など、その時間を利用してでディスクチェックとデフラグをかけました。

帰り際にダメモトで、シャットダウンの再挑戦。驚いたことに普通にシャットダウンできました。

どんでん返しの後のどんでん返し。結果いい感じで帰ることができました。


ちなみに、Safeモードが通常に起動していた後の方法は「WindowsXPでコンピュータの電源が切れない場合の対処方法」に詳しく書いてあります。


まとめ、基本を忘れてはいけないという教訓


最初から、その方法をとっておけば小一時間ほどで作業は終わっていました。
「どこか壊れている」、その先入観が基本を忘れさせたのでしょう。

不調の原因はリソースなのかレジストリなのかは分かりませんが、その辺のデータ構造を再構築することが最善なことは何もパソコンだけに限ったことではありません。

パソコンの素人サポートで何か大事なことを教えてくれたような出来事でした。